【超音波洗浄装置について】洗浄効果や目的別の選び方

超音波洗浄装置はレンズ超音波洗浄装置が一般的によく目にするものですが、その他にも様々な目的に応じて方式の異なったものがたくさん存在しています。これを効果的に利用することで、工業製品の製造の効率化などが行えることがメリットです。

超音波洗浄装置には、メガネ屋の店頭でよく目にするレンズ超音波洗浄装置が最も身近なものですが、その他にも様々な工業用のものがあります。これらはその目的によって使い分けられており、その洗浄効果も異なるため適切なものを選ぶことが求められます。その原理を知ることで除去したい汚れに最適なものを選ぶことができ、また効率の良い戦場を行うことができます。

超音波洗浄装置とは?

超音波洗浄装置は、様々な物体に付着した汚れを超音波で振動した水の圧力によって引きはがすことで除去するものとなっています。身近なレンズ超音波洗浄装置の場合には、メガネのレンズやコンタクトレンズに付着した汚れを除去するため、水の粒子を超音波を与えて振動させ、その力によってレンズの表面に付着した汚れなどを除去する仕組みとなっており、通常の清掃では落とすことができない小さな粒子を除去することができるのが特徴です。

レンズの表面は非常になめらかにできているように見えますが、実際には非常に小さな凹凸が発生しています。汚れはこの微細な凹凸に入り込みレンズを曇らせてしまうことになるため、この汚れを確実に取り去ることで透明度を保つことができますが、単純に拭いたり水で洗っただけではなかなか落とすことができません。超音波洗浄装置は自由に形を変える水の粒子を超音波を与えることでレンズの凹凸に速いスピードでぶつけることで、この汚れを取り去るものとなっています。

同様に工業用の超音波洗浄装置も基本的には水の粒子に超音波を与えて対象となる材料にぶつけることで、表面の微細な汚れを取り除く効果を示すものです。しかし工業用のものはその対象の性質が様々であり、金属や樹脂の表面の油汚れを除去するパッチ式洗浄機や、半導体のウェハーなどのように刺激に弱いものなどに対して利用することができる石英振動体型洗浄機、及び流水を振動させて傷がつきやすい表面を洗浄する流水式洗浄機等があり、用途に応じて使い分けることで適切な洗浄効果を得ることができるものとなっているのが特徴です。

超音波洗浄装置の仕組みについて

超音波洗浄装置は水の粒子に超音波によって強い力を与えることでその形状が変形し、その力を利用して対象の汚れを取り去る仕組みとなっています。水の粒子は超音波によって強い振動が与えられると、急激に収縮したり膨張したりを繰り返すことで、その形が著しく変化し周囲に存在するものに対して強く当たることで狭い隙間にまで入り込むことになります。この繰り返しが高速で行われることで隙間に入り込んだ汚れを除去することができるものとなっており、これがキャビテーション効果と言われるものとなっています。

さらに超音波洗浄装置では、水の粒子が超音波によって振動させられ、激しい動きをすることからその動きによって対象の表面に粒子が激しく接触し、これにより汚れを除去すると言う効果もあります。これが粒子加速度による戦場となり、比較的大きな汚れなどを除去することができる仕組みとなっています。

一般的に超音波洗浄装置はこの2つの水の粒子の動きが混在し、微細な汚れと比較的大きな力群の両方を除去することができる仕組みとなっているのが特徴です。

メガネの場合にはレンズのほかにフレームの細かな溝の部分なども洗浄をする必要がありますが、これは主に水の粒子が激しく動くことで対象の部分にあたるため、除去することができるものです。

また、その他にも最近では非常にダメージを受けやすい材料に対して適用することができる低周波洗浄装置等もあり、この場合には入り込む力が弱いことから表面に摩擦を生じることなく、柔らかい材料でも傷つけることがありません。この水の粒子の持つ様々な形状の変化と超音波を与えたことによる振動を効果的に利用して表面の洗浄を行うのが、基本的な超音波洗浄装置の仕組みとなっています。

超音波洗浄装置の洗浄効果

超音波洗浄装置を利用した場合には、通常では除去することができない様々な性質の汚れを除去することができるのが特徴です。眼鏡やコンタクトの汚れの多くは、利用する人の皮脂などによるものが多いため、これはいわゆる油汚れであり水洗いをしただけではなかなか取り去ることができないものです。超音波洗浄装置はこのような頑固な汚れであっても水の粒子の振動とキャビテーション効果により対象に強い振動を与えながら汚れを引きはがす効果を示すため、きれいにすることができるのが特徴です。

工業用の場合には使用する金属の表面に様々な微細な粒子が入り込み汚れの原因となっていることが多く、この微細な粒子を取り除くことが重要となる場合が少なくありません。特に金属などは表面は非常になめらかに見えても微細な凹凸があるため、その部分に汚れの原因となる粒子が入り込むと拭き取っただけでは落とし切れない状態となります。これが付着していると製品の品質を著しく損ねるばかりでなく、その性能にも影響をしてくるため確実に除去しなければなりません。このような時に効果を発揮するのが超音波洗浄機であり、工業用の材料を効果的に洗浄するために非常に重要な役割を果たすものとなっています。

さらに半導体を製造する場合には、目に見えないほこりなども確実に除去しないと、半導体の進出を大きく損ねてしまうことになります。しかしその材料は水洗いをしても傷ついてしまうような非常に柔らかいものであることが多いため、これを効果的に洗浄するために特殊な超音波洗浄装置を利用することが多くなっています。非常に柔らかく表面に傷を付けない方法で微細なほこりなどを除去することができるため、効果的なものとなっているのが特徴です。

超音波洗浄装置の目的別の選び方

超音波洗浄装置は基本的には水の粒子を超音波で振動させて洗浄効果を得るものとなっていますが、その目的に応じて使用する超音波の周波数や水の使い方などが異なるものとなります。金属などのように比較的硬くしっかりと除去する必要がある場合には低周波の超音波を利用することで大きな振動を水野流子に与え、強い圧力で汚れを除去する効果があるものを選ぶことが必要です。しかし、柔らかい材料の場合には強い力で光の粒子を振動させたのでは、その力によって表面が破損してしまうと言うこともあり、十分に注意をしなければなりません。このような場合には中高周波の超音波を利用し微細な振動を加えることで、水の粒子を非常に細くすることで小さな隙間にゆっくりと入り込ませ、汚れを除去することが可能となります。

最近では極力必要な部分以外に影響を与えないようにするため、水と接触する部分を極力減らすと言う特徴を持つ石英振動体を利用した超音波洗浄装置も注目されるようになりました。これは超音波を石英振動体を利用して少ない洗浄液に伝達することで、狭い範囲を効果的に洗浄することができる効果を持ちます。また、流水式洗浄機の場合には、超音波により振動を与えた水を材料の表面にかけることで、表面を洗浄しながらその水が流れていくために汚れなどを表面に残さないと言う効果があります。

超音波洗浄装置には、それぞれの材料に応じて特性を生かしたものが多数存在しています。これらの特徴を十分に理解し、それぞれの最適な対象に対して効果的に利用することが、超音波洗浄装置を有効に利用するポイントとなっているのが特徴です。

超音波洗浄装置の仕組みを理解することで、これらを効果的に利用することができるとともに、対象に対して最適なものを選ぶことができるのが特徴です。また、洗浄効果を高めるためにどのような仕組みを用いれば良いかを知ると、効率よく最適な洗浄を行うことができるものとなっています。